エイリアン・ガイド

トイダリアン Toydarian

原住地:
トイダリア
身長:
1.4メートル
主な個体:
ワトー、レティ

Toydarian

ハット・スペースに属する惑星トイダリア原住のトイダリアンは、青い肌に小さな翼を持った、小柄な鳥のようなエイリアン種族である。彼らの顔には短くて太い鼻が生えており、その下の口には短い牙が見える。また、細い足には水かきが付いており、男性にはまばらな頬髯が生えている。

翼は小さいが、トイダリアンは1秒間に約10回羽ばたくため、かなりの速さで飛ぶことができる。さらに彼らはずんぐりしていて重たそうに見えるが、実は知的種族としては銀河系で最も軽い種族なのである。トイダリアンの体内では各細胞がスポンジ状になっており、その内部には比重の軽いガスが充満している。太鼓腹のような胃袋にもガスが満たされており、小さなヘリウム風船のような効果を与えているのだ。一方で、トイダリアンは飛ぶために大量のエネルギーを消費するため、絶えず食事を摂り続け、力を蓄えている必要がある。

大抵の哺乳類と同様に、トイダリアンは卵からではなく、母親の子宮から親と同じ姿で誕生する。彼らは生まれたときから飛ぶことができ、どんな場所でも歩くより飛ぶことを好む。そのため、トイダリアの空はいつでも羽音を響かすトイダリアンで溢れており、宇宙船の離着陸も空中衝突を避けるため、法によって特定の場所で特定の回数のみに制限されている。実際、この惑星には宇宙船の離着陸に使用できる固い地面がほとんど存在しておらず、宇宙港も1つしか造られていないのだ。

トイダリアでは空中の往来が混雑しているため、エアスピーダー類の使用が全面的に禁止されている。その代わりとして、トイダリアン政府はこの惑星を訪れる外界人のために、都市間移動を専門に行う軽鉄道を発達させた。彼らの社会には特にこれ以外の発達したテクノロジーはないが、他の惑星から得たテクノロジーを吸収し、日々の生活に役立てている。しかし、多くのトイダリアンは小規模な村での生活を好み、銀河系の標準レベルを遥かに下回る原始的な暮らしを営んでいる。また、トイダリアンの脳は人間や亜人間ほど複雑ではないが、フォースを通じた精神操作に耐性を示す特殊な構造をしている。

トイダリアは地表の大部分が肥沃な堆肥湖で覆われており、そのなかにはグラブワームなどの多くの肉食獣が生息している。トイダリアンの祖先たちはこうした泥沼の上空を飛び、比較的安全な藻類の芝生の上で生活することによって生き延びていた。彼らは湖で得られる栄養分を収穫し、種族全体に食糧を供給するための高度な農業技術を発達させたのである。しかし、彼らは大量の食糧を消費するため、食糧の供給量が低下するとトイダリアンの各集落の間ではたびたび戦争が勃発している。激しいときには軍隊が組織され、壮絶な戦いが繰り広げられることもある。ときには「我々が食べられないのなら、誰にも食べさせない」という信念のもと、他部族の備蓄食糧に毒を撒くことさえもあるのだ。しかし、食糧の供給状態が改善されると、こうした戦いは急速に終わりを告げ、生活も通常通りに復帰する。このパターンは天候周期に応じて通常は13年毎に繰り返されている。

ハット・スペースにおける他の多くの惑星と同様に、トイダリアは帝国による支配からもほぼ無縁の状態を維持していた。やがて銀河系がユージャン・ヴォングによる侵略を迎えても、この惑星は依然として活気のない片田舎のままである。

トーング Toong

原住地:
トーングル
身長:
1.6〜2.4メートル
主な個体:
ベン・クワディナロス

Toong

旧共和国の偵察員が初めてトーングとの接触を行ったとき、彼らは自分たちの太陽系を探索する初期段階にあった。そして、トーングたちの想像を遥かに超えるテクノロジーを持って宇宙船に乗っていた外界人の姿は、彼らの惑星に大きな混乱をもたらしたのである。この衝撃的な事実によって、彼らの故郷に住む多くの人々の間に戦争が勃発した。偵察任務を受けて彼らと最初に接触した専門家がこの種族を密かに調査した結果、トーングは平和で社交的な種族であることが判明している。そのため、他種族との最初の接触によって引き起こされたパニックは、共和国の偵察員に対する完全な驚きの結果でしかなかったのだ。彼らとの再接触は数週間後に行われ、その後ようやく共和国の外交官と偵察員は自分たちが何かを見落としていたことに気づくのだった。トーングは高度に発達した知性を持ってはいるが、逃走本能や逃避本能のようなものを未だに保持し続けており、それを深刻な社会不安として頻繁に行動に表すのである。宇宙から突然やってきた奇妙な姿をした生物の存在は、彼らの社会に大きなパニックをもたらした。やがて最初に接触したチームの一部とコルサントから急遽派遣されてきたジェダイたちによる多大な努力によって混乱は終息し、トーング社会を滅ぼしかねない大規模な武力衝突も回避されたのだった。

巨大な銀河社会の一員になるという考えに満足したトーングは、単一の惑星政府の下で即座に団結し、旧共和国に加わった。彼らはより進んだテクノロジーを素早く取り入れ、最初の接触から数世紀も経たずにトーングル星系全体に基地や植民地を展開するようになったのである。

やがてトーングの社会は銀河系全域に植民地を散在させるようにまで発展し、嫌々ながらも自分たちの星系の外に生活圏を広げていった。こうした入植地では主に採鉱や農業が営まれており、トーングたちは他の知的種族とほとんど接触することなく自分たちの生活を楽しんでいる。なかにはトーングル星系や他の植民地から離れて会計士や機械工、あるいは偵察員や賞金稼ぎとして働くトーングも極僅かには存在しているが、彼らはどちらかというと他者との接触が必要のない職を好むことが多い。

トーングルを訪れる人々は、ロケット・ジャンプ、ポッドレース、エアカー競争などがトーングたちの間で人気の娯楽になっていることを知ってよく驚かされる。さらに、トーングの船や集落を容易に略奪が行える標的として考えている盗賊も多く存在するが、彼らも度を越えた要求や明らかな脅威によって生活を脅かされたトーングが反撃してくることに気づかされるのだった。

トーングは社会情勢に極めて神経質に反応する。彼らは大声や体当たりで挑まれると、特に相手が他の種族だった場合、必ず屈服してしまう。通常、トーングにとっての安全とは、近親の家族と一緒にいるときだけを指しているのだ。そのため、他の種族の大半は彼らを臆病者と見なしているが、彼らは戦いや他の危険な状況を恐れているわけではない。むしろ彼らが恐れているのは他人との面と向かった会話なのである。

トーングは首のない球根状の体から長細い足を生やしており、目は尖った頭部のやや上の方にあるため、優れた視野を誇っている。また、弛んだ頬は食糧を溜め込むために大きく広げることも可能である(これは彼らの祖先が毛のない齧歯だったことを物語っている)。彼らは会話の際に独自のトーング語を使用しているが、親しみにくい相手と対面すると、どもってしまうことが多い。

なお、トーングの本来の故郷はアウター・リムに位置するトーングル星系だが、ナブーの戦いの直前に起こった彗星の衝突によって惑星トーングルは崩壊してしまい、その後彼らは近隣のツンド星系への移住を余儀なくされている。

トグルータ Togruta

原住地:
シリ
身長:
1.5〜1.9メートル
主な個体:
シャク・ティ、アシュラ

Togruta

荷運び用動物から進化したトグルータは、大きな集団での行動を得意とする優れたハンターである。彼らの社会は明確な自立を逸脱の兆候と見なしており、その結果、個々人の自立を阻害している。だがこれとは矛盾しているが、一般に重要な地位に上り詰めたトグルータは独立心を賢明に活用し、自立する傾向にある。多大な独立心を持った意志の強いトグルータは故郷シリでの生活に圧迫感を感じ、宇宙での狩猟を求めて故郷を離れていくのだ。また、彼らは概して社交的な種族であり、知的で率直かつ注意深い性格をしていることが多い。外界人はこうした事情をトグルータ自身による社会の発展が現在もなお進行中である兆候として受け止めている。

トグルータの故郷シリは拡張領域にある温暖で荒れ果てた惑星である。彼らはこの惑星の森林の天蓋の下に隠された小さな集落を作って生活しているが、なかには秘密の谷に隠れて暮らしている者もいる。

すべてのトグルータは色鮮やかな皮膚の模様を有しているが、これらは忍び寄る危険な肉食獣だった過去の遺物である。シリの野生の雑木林は1メートルほどの高さのツルー草に覆われており、これらは片側が赤色、反対側が白色をしているのだ。トグルータの祖先は高度に発達した位置感覚と方向感覚を駆使してツルー草の中を動き回り、警戒心の低い草食動物を取り囲んでいたのである。

トグルータは(これは誤解なのだが)一般に毒を持つ種族だと信じられている。だが、これは原始的な祖先のころから言われているもう1つの名残りであり、彼らは実際には毒など持っていない。実際のところ、彼らはこのような噂がどうして生まれたのかさえ知らないのだ。だがその理由は、トグルータの食習慣における奇抜な特徴にあった。彼らはシミアーと呼ばれるシリに固有の齧歯類を好んで貪り食っているが、食べる前に鋭い門歯を使って痛みを感じる間もなく獲物を即死させている。他の種族がこの小動物の断末魔を見た場合、トグルータの歯に毒が含まれているかのように見えるのである。事実、シミアーが死ぬ直前に筋肉を痙攣されることも知られているのだ。

トグルータの頭頂部からは縞模様付きの湾曲した角が生えており、より暗い色の縞模様をした1対の頭部触手(トゥイレックのレックに似ている)によって、黒く鋭い目と灰色の唇を付けた長円形の顔が形作られている。また、彼らの顔面には赤と白の精巧な模様が刻まれており、胸、背中、腕、足にも紅白の縞模様が水平に引かれている。一方で、トグルータの使う言語トグルーチは、ベイシックの要素に動物の鳴き声や長母音、頭部触手の微妙な震動、独自の慣用句などを組み合わせた極めて修辞的な言語である。

トゥイレック Twi'lek

原住地:
ライロス
身長:
1.6〜2.4メートル
主な個体:
オーン・フリー・タ、ビブ・フォチューナ、ウーラ、リン・ミー

Twi'lek

トゥイレックはアウター・リムのライロス星系に原住する背の高い細身のヒューマノイドである。彼らの最大の特徴は頭部から生えた2本の触手であり、彼らはこれをレック、あるいはテクンとテチンと呼んでいる。彼らの多くはこれらの触手を後頭部から背中に垂らしているため、多数の種族が入り乱れる既知銀河系のなかでもトゥイレックは容易に見分けることができる。これらの太く先細った器用な触手は、感覚的な機能と認識的な機能の両方を併せ持っており、会話を行うときも、トゥイレックは自分のレックを個人として扱い、右のレックをテチン、左のレックをテクンと呼んでいる。また、極稀なケースとして3本以上のレックを持って生まれるトゥイレックもおり、このような突然変異の個体には高い社会的地位が与えられ、ときには財産を得ることもある。例えば、旧共和国の末期に活躍したオーン・フリー・タ元老院議員は4本の触手を生やしていた。

トゥイレックの滑らかな肌には虹のように様々な色の種類があり、青い肌を持つルーシアン・トゥイレック、赤い肌を持つレサン・トゥイレックなどの亜種が存在している。また、鋭利な鉤爪のような爪は長いしなやかな指を強調しており、オレンジ色もしくは黄色の目は特に暗闇で物を見ることに適している。

ライロスは乾燥した岩の多い惑星である。この惑星は特殊な軌道を描いているため、片側半分は太陽光線が常に地表を焼き焦がしている不毛な死の世界であり、逆に反対側は常に暗黒の氷河に覆われている。ライロスに住む大半の生物は惑星の闇の側で生活しているが、トゥイレックたちは光と闇の境界に位置する「黄昏」地区の山脈を開拓して作られた都市で暮らしている。この場所ではやや快適な温度が保たれているのだ。

トゥイレックの社会は原始的な工業文明に基づいており、風車や風力タービンを用いて都市の工場で熱、空気循環機、光などを生産し、小規模な産業を行っている。陽の当たる領域からは熱嵐と呼ばれる高温の空気が吹き込み、この風がタービンと風車の動力源となっている。乾燥した旋風の温度は300度を超え、風速は時速500キロメートルにも及ぶ。これは極めて危険だが、この惑星の生命を支えるのに必要となる熱源を供給しているのだ。

トゥイレックは雑食性の種族である。彼らは肥沃な畑で菌糸類の栽培を行っており、ウシに似たライクリットを食糧や衣服として利用するために飼育している。トゥイレックの祖先たちは霧に覆われた平地で狩りを行う狩猟民族だったと言われているが、現在ではより農業的な社会を構築しているのだ。

Twi'lek

トゥイレックたちは知能が高く、ほとんどの銀河言語を習得し、話すことができる。しかし、彼らの本来の言語であるトゥイレッキ語は音声と頭部の触手の微妙な動きを組み合わせたものであり、より複雑な概念を伝達することができるのだ。他の惑星の最も著名な言語学者でさえ、トゥイレッキ語に固有な触手の動きを完全に翻訳することは困難である。そのため、2人のトゥイレックが議論を行っていると、それが公共の場であっても、他のトゥイレックや特殊なプログラムがなされたプロトコル・ドロイドによる監視がない限り、完全に秘密の会話が保たれる。この能力は帝国軍の多くの人間たちに懐疑心を抱かせているが、トゥイレックたちはより個人的な利益のためにこの特技を温存しているため、こうした不安が禍となることはない。

トゥイレックは帝国軍からパラノイア気質だと評されているが、彼らは可能な限り帝国軍との抗争を避けようとしている。だが、彼らはスパイ活動を命じられれば、極めて優秀なスパイとなり得る。トゥイレックは物理的な戦いより、陰険で狡猾い策略を好むのだ。

地下に隠された彼らの都市複合体は、相互に接続された部屋とカタコンベの巨大なネットワークを形成している。これらの都市は露出した岩肌の内部に作られており、惑星環境と絶妙に融和している。このことはトゥイレックたちの器用さを端的に証明していると言える。

各都市は自治権を有しており、産業と貿易を共同で指揮する5人のトゥイレックによって統治されている。この部族長たちは生まれながらにしてその地位を手にしており、絶対的な力を行使することができる。しかし部族長の1人が死亡すると、残りの4人は仲間の後を追うため灼熱のブライト・ランドへと追放され、次の世代に地位を譲らなければならない。後続する世代がいない場合には、新しい部族長が選ばれるまで前任の部族長の補佐たちが指導権を握ることになる。

トゥイレックたちは宇宙に進出するための独自のテクノロジーを持っていないため、銀河系社会との接触という点では大部分をタトゥイーンなどの隣接する星系や海賊、密輸業者、商人などに頼っている。彼らの最大の輸出品の1つはライルと呼ばれる天然資源であり、これは医療分野で広く利用されているが、中毒性のある高価な麻薬としても流通している。

犯罪組織の船がライルを求めて頻繁に出入りするようになると、ライロスは銀河系の暗黒街からの攻撃に晒されるようになった。密輸業者たちは頻繁にライルの貯蔵施設を襲撃し、さらに大規模な略奪を回避するための見返りとして、保護金代わりに市民たちを奴隷として提供することを強いられる部族長たちもいた。実際、トゥイレックの女性は魅力的なダンサーとしての資質を持っており、奴隷や娼婦としての需要が後を絶たない。特に政治家や官僚たちの間では、トゥイレック女性を従えていることが富と影響力の証にされているという。

トランドーシャン Trandoshan

原住地:
トランドーシャ
身長:
2メートル
主な個体:
ボスク

Trandoshan

自分たちをトドーショクと呼ぶトランドーシャンは、冷酷な戦闘民族として知られる大柄な爬虫類型ヒューマノイドである。多くの爬虫類と同じく彼らは冷血動物であり、ウロコの並んだ皮膚は年に一度の脱皮が行われる。また、オレンジ色をした高感度の目は赤外線を感知することができ、中年期までは失った手足を再生することも可能である。それぞれの四肢には鋭利な爪の生えた3本の指があり、戦闘時にはかなりの器用さを発揮するが、その他の場面では不器用なところが多い。言葉も主として動物のような唸り声の組み合わせから成っており、ベイシックを話せるものはほとんどいない。

トランドーシャンは極めて暴力的で執念深い種族であり、彼らの文化は常に自分たちよりも力の劣る生物の狩猟と追跡に基づいて構成されている。彼らの故郷である乾燥した惑星トランドーシャ(トランドーシャンたちは単に「ドーシャ」と呼んでいる)はウーキーの住むキャッシークと同じ星系にあるため、必然的に両種族間には長年にわたる悪感情が存在している。銀河帝国の誕生から数世紀前の時代に、トランドーシャンはキャッシークの植民地化を試みたが、多数の血を見る抗争の結果、撃退されているのだ。また、ウーキーは他星系からの人々の流入がキャッシークの繊細な生態系に悪影響を及ぼすと考え、迎え入れる旅行者の数を制限する法を施行した。これによってこの星系を訪問する旅行者が減少し、観光業で利益を得ていたトランドーシャンを激怒させたのである。

トランドーシャンは天然資源の略奪を目論み、キャッシークを急襲した。ウーキーはこの問題を元老院に訴えるが、トランドーシャンは攻撃の手を緩めなかった。両惑星間で凄惨な戦いが繰り広げられ、ついに元老院はウーキーの主張を認める裁定を下し、トランドーシャンの攻撃を中止させたのである。

やがてパルパティーン皇帝が権力の座に就くと、帝国は従来の労働力に変わる安価な代替手段を求めるようになった。トランドーシャンはこれをウーキーに対する復讐の機会として受け止め、帝国との同盟を結んだのである。彼らは帝国軍にウーキーを奴隷労働者として使うことを提案し、定期的な奴隷の供給を開始した。帝国軍がキャッシークを征服したときも、彼らは逃走するウーキーの追跡と捕獲を支援したのだった。また、見返りとしてトランドーシャンはキャッシークへの経済制裁を許可され、この星系での利益をほぼ独占することができたのである。

後に帝国が崩壊すると、新共和国元老院は経済制裁と軍事的圧力を盾に、トランドーシャンに対してキャッシークからの即時撤退を命じた。彼らは嫌々ながらもこの命令に従うが、その後も種族間の確執と、トランドーシャンによる帝国への支援意欲は決して変わることがなかった。

トランドーシャンはスコアキーパーと呼ばれる女神を崇拝している。スコアキーパーは彼らの狩猟における成功や失敗を見ており、それに応じたジャガナス・ポイントを与えるとされている。ジャガナス・ポイントには命を賭けた死闘における戦利品という意味があり、トランドーシャンたちは一生を通じてこのポイントの蓄積を行っているのだ。彼らの社会には厳格な階級制度が敷かれており、より多くのポイントを獲得したトランドーシャンにはより偉大な地位が保証される。それは同時に、多くの女性から配偶者とする価値があると認められるようになることも意味している。また、死亡時にはそれまでのポイントをスコアキーパーに捧げ、生前の功績に応じた死後の暮らしが決定されると信じられている。

トランドーシャンの男性は狩猟において自らが成果を収めたことを示すと、故郷に戻って手ごろな「産卵妻」と結婚する。しかし、こうした取り決めによる関係は恒久的な拘束を意味するわけではない。夫婦が結びつくと女性は卵を産み、それらが孵化するまで世話をする。男性は子供の頃から戦士としての訓練を積み、大人たちから多くの異なる狩猟法を教えられる。そして十分な歳になると各自で銀河系に進出し、女神のためにポイントの収集を開始することになる。

ドレッセリアン Dresselian

原住地:
ドレッセル
身長:
1.7〜1.9メートル
主な個体:
オリマーコ、パノー少佐

Dresselian

銀河内乱の渦が帝国全体を包み込んでいくなか、多くの星系が反乱同盟軍と共に戦う道を選んでいった。こうした多くの星系では、全市民が政治的イデオロギーのためでなく、生き残る権利を求めて反乱軍に参加しているのだ。そのなかの1つがドレッセリアンたちである。この原始的な種族は日夜帝国軍と戦っているが、彼らは決して勲章や祝典を求めているわけではない。彼らはただ自分たちの故郷を守るために戦っているのだ。

ドレッセリアンは長身で細身のヒューマノイド型エイリアンである。彼らには頭髪がなく、後頭部が突出した形状をしており、皮膚には皺が多いため「プルーン・フェイス」のニックネームで呼ばれることが多い。

ドレッセリアンは不屈の精神を持つ種族として知られている。征服されてからの10年間、彼らは絶望的な状況にあっても意思を失わず、故郷を占領する帝国軍と戦い続けた。ドレッセリアンは他の何よりも個々の自由を尊重しているため、彼らの社会には組織や集団といった概念は無に等しい。短期間だけ集結することもあるが、それは共通の目的を持って行動するときだけであり、一旦目的が達せられれば集団は解散されてしまう。しかし、帝国軍による占領は独立主義のドレッセリアンたちを団結させ、彼らの歴史上例を見ない協力体制を実現させている。

ドレッセリアンの故郷ドレッセルは心地よい快適な惑星である。この惑星の大気は窒素と酸素を基調としており、銀河系の標準的な重力を持っているため、人間の生態系と完全に一致している。気候は複雑に入り混じっているが、ドレッセリアンたちはこの惑星の赤道付近にある主大陸ブリーハーラの草原地帯で繁栄を遂げたのだった。彼らは本来、狩猟および農耕民族として発達し、ついには大規模な直接選挙によって巨大共同国家を形成させるに至った。この国家には各個人が自由に出入りでき、彼らもそれに満足していたが、致命的な問題によって国家が分断されると異議を唱える集団が未探索の領域へ赴き、同意する市民の集団によって新しい正義の国家が形成されるのだった。また、ドレッセリアンには奴隷制度という概念が無く、銀河系文明から教えられるまでは課税制度のみならず金という概念すら存在していなかった。

2世紀前、ドレッセル星系はボサンの偵察隊によって発見され、接収された。しかし、ボサンのアスカー氏族は、この惑星には発展途上にある知的種族がいるため、混乱状態は避けるべきだと考える。その代わりに、彼らはドレッセル小惑星帯を鉱山植民地化したのだった。

その10年後、ドレッセリアンたちが工業レベルのテクノロジーを習得すると、この惑星は帝国軍によって占拠され、ボサンの鉱山植民地もろとも帝国領の一部として併合させられてしまう。帝国軍は主な鉱山の管理施設をドレッセルに移動させ、自分たちの意のままに惑星の天然資源を利用し始めた。帝国軍は典型的な手法でドレッセルの人々を弾圧していたが、彼らは服従ではなく反抗することを選び、結果的に草原を自分たちの血で汚すことになったのだった。

当初、ドレッセリアンたちは活動を集中させ、小規模なグループで暫定的な指導者を選出した。レジスタンス勢力は丘や森林に逃走したが、これらのグループは未成熟であり、選出された指導者もほとんど権力を持っていなかった。しかし、彼らはなんとか生き残ることに成功し、帝国軍に大きな不快感を招いたのだった。

ボサンが反乱軍と同盟関係を結ぶと、多数の外交使節が内密にドレッセルへ派遣されるようになる。ボサンはドレッセリアンによる帝国軍の打倒を支援するため、密かに彼らの武装化を開始した。ドレッセリアンたちはゲリラ戦をマスターし、ついに帝国軍もこの「それほど重要でない辺境の惑星」の支配を維持することが不可能であると発表したのである。

ドレッセリアンは穏やかな集団討議によって選ばれた指導者と共に共同国家を設立し、10人から40人で構成される集団で暮らしている。帝国軍に対してレジスタンス軍が隆起したためこれらの集団はより強く組織されたが、未だに無政府主義の一面も残されている。

ドレッセリアンの持つ工業テクノロジーは蒸気機関や動物の力を利用したものであり、また単純な火薬や殴打武器の開発を行っているだけだった。ボサンは彼らの地下組織をブラスターで武装させたが、ドレッセリアンの戦士の多くは自分たちの銃を使うことを好んでいる。また、彼らは帝国軍の兵器やリパルサー艇を多数手に入れ、ボサンに雇われた傭兵たちの支援のもと、急速にこれらのテクノロジーについて学んでいる。さらにボサンはドレッセルに対して薬品パック、バクタ・タンク、その他の医療機器やサバイバル・ギアの密輸も行っている。

多くの密輸業者や内密の外交使節団が密かにドレッセリアンの戦士たちを惑星から運び出し、同盟軍上層部にドレッセルの状況について進言を行っている。ドレッセリアンの地上部隊は訓練を継続し、故郷に戻っては帝国軍との戦いで同胞たちを支援しているのだ。

Presented by じょじょ♪ <webmaster@starwars.jp>  (http://www.starwars.jp/