ドロイド・ガイド

バトル・ドロイド battle droid

機種:
バトル・ドロイド
製造元:
バクトイド・コンバット・オートマタ社
用途:
戦闘、警備、パイロット
大きさ:
1.91メートル
価格:
不明

battle droid

銀河共和国末期の困難に満ちた時代、多くの国家や惑星にとって利益を守るためには軍事組織に頼るより他に選択肢がない状態だった。この当時、機械化された大軍の存在は噂でしかなかったが、共和国はアウター・リムでの統率を失いつつあり、その存在の可能性が拭いきれないのも事実だった。

貪欲な通商連合は、バクトイド・コンバット・オートマタのバトル・ドロイドを生産することによって価値ある節約を行った。これらのドロイドは通商連合に生じた緊急の軍事需要を満たすために急ピッチで増産されたのだ。知性のない兵士は安上がりに増産でき、ニモイディアンたちの目から賞賛を浴びることになる。何千もの個々のドロイドに個別の頭脳を搭載するには莫大なコストが必要となるが、通商連合の戦艦を改造して取り付けられた中央制御コンピュータ(CCC)によってそれを回避することができたのだ。

評論家たちは当初からバトル・ドロイドに知能がないことを失敗だと指摘していたが、この機械化された兵士たちの支持者はそれがむしろ長所なのだと反論していた。知能のない兵士は忠実な兵士であり、無条件で命令に従い、容易に制御でき、絶対に恐れを抱かないのである。

銀河系にバトル・ドロイドの効率性のみならず設計上の大きな過ちを示したのは、通商連合によるナブー侵略事件だった。連合のドロイド軍団は平和な市民を素早く制圧し、人口の中心地を陥落させた。これらのドロイドは指揮官の命令や軌道上のドロイド司令船からの指示に盲目的に従う。しかし、ブラボー中隊と、特にアナキン・スカイウォーカーの活躍によってドロイド司令船が破壊されると、ドロイドたちは無力化してしまったのである。

長身で細身のヒューマノイド型バトル・ドロイドは、剥き出しのジョイントと骨白色の金属で仕上げられており、アニメーションのガイコツを連想させる不気味な姿を現している。それぞれのバトル・ドロイドは恐ろしいほどの均一性を保っており、他と識別できるのはコムリンク・ブースター・パックの裏に描かれた数字だけである。

なかでも特別な機能を有するドロイドは外装に個別の色を塗装することによって区別されている。青はパイロットを表しており、赤は警備兵、そして黄色は司令ドロイドである。司令官および警備兵に割り当てられたドロイドは、ある程度の知能を持っているが、すべてのバトル・ドロイドは究極的にCCCの命令に従う。そして制御信号との接続を失ったドロイドは、休眠モードに移行する。また、かなりの損傷を受けたバトル・ドロイドは各ジョイントを接続する電磁力を失ってしまう。これはバトル・ドロイドの耐久性を落としているが、同時に損傷が他の部位に拡散することを防ぎ、回収後修理することによって容易に再利用できることを意味しているのだ。

バトル・ドロイドはとても効率的な兵器である。彼らはヒューマノイド型の構造によって人間用に作られた様々な戦闘車両を操縦し、機械を操作することができるのだ。事実、バトル・ドロイドは通商連合のスタップ、MTT、AAT、そして巨大戦艦をも操縦していた。また、収容および輸送を容易に行うため、バトル・ドロイドは半分以下の大きさにまで圧縮することができる。

また、高度な訓練を受けた生身の兵士のモーション・キャプチャ・データはバトル・ドロイドの戦闘スタンス、戦闘位置、戦略に柔軟性を与えたが、実戦で発揮される能力がドロイド司令船で操作しているプログラマーの戦略の才を超えることは無い。

ナブーの戦い後、銀河共和国はバトル・ドロイド軍団の使用を禁止する厳格な法を制定したが、通商連合は過去にも共和国の法を無視した経緯がある。そのため、多くの人々は銀河の至るところでまだ製造工場が稼動しており、大量のドロイド生産ラインが生きているのではないかという懸念を抱いている。そして現実に、知性と独立性を高めた次世代のバトル・ドロイドの開発が進められているのだ。

スーパー・バトル・ドロイド super battle droid

機種:
スーパー・バトル・ドロイド
製造元:
バクトイド・コンバット・オートマタ社
用途:
戦闘、警備、パイロット
大きさ:
1.93メートル
価格:
不明

super battle droid

通商連合で使用された歩兵には、バトル・ドロイドの開発者からも再三にわたって指摘されていたいくつかの重大な欠点がある。これらの弱点を研究した結果として、標準的な機械兵士よりもさらに大型で、より強く高性能なバージョンであるスーパー・バトル・ドロイドが完成したのだ。

スーパー・バトル・ドロイドは稼動に際して命令シグナルの受信を必要とせず、したがってある程度の独立した行動規範を持っている。このドロイドは標準型バトル・ドロイドに現存する多くの要素を継承しているが、前作では剥き出しだった内部の精密部品がより頑強な殻のなかに包まれている。このドロイドの信号受信機と認識装置は大きな上胸部内に収容されており、重心が高いが、運動アルゴリズムがプログラムされているため安定したバランスを保っている。

スーパー・バトル・ドロイドのプログラムは前身のバトル・ドロイドと同様にとても初歩的なものであり、攻撃作戦の立案には不向きである。しかし、彼らは恐れと疲れを知らぬ戦士であり、全速力で戦闘に駆けつけ、標的を煙の立つ瓦礫と化すまでキャノンを発砲し続ける。

このドロイドには右側のマニピュレータにダブル・レーザー・キャノンが組み込まれているが、標準型バトル・ドロイド用のライフルを装備させることも可能である。武装したモノグリップの手には専用ブラスター・ライフルの点火装置を起動させる信号発信機が組み込まれており、指が無くても発砲させることができるのだ。

また、スーパー・バトル・ドロイドに付けられた脚の先端部は登山用の鉤爪や浮遊ポッドにも換装でき、様々な地形環境での運用に対応させることが可能になっている。

ドロイディカ droideka

機種:
デストロイヤー・ドロイド
製造元:
コーラIVのコリコイド
用途:
敵の殲滅
大きさ:
1.83メートル
価格:
不明

droideka

ヒューマノイド型の構造によってある程度の汎用性を持つ細身で長身のバトル・ドロイドとは異なり、ドロイディカは唯一の設計思想、すなわち、標的の完全なる殲滅のみを目的に作られたドロイドである。この赤褐色の武装戦闘マシンは曲線と鋭角を組み合わせた昆虫のような恐ろしい外観をしており、重武装された両腕の先端からは爆発的な破壊力を持つ強力なツイン・ブラスターを猛烈な勢いで連射することができる。さらに、超小型偏向シールド発生装置を内蔵しているため、自身をシールドで完全に包むことも可能である。

ドロイディカの貧弱な3本足による移動は遅くぎこちないが、より高速な移動を行える形状に変形することによってこの欠点を補っている。ドロイディカは本体を丸めることによって円盤状に変形し、滑らかな地表上を転がることによって高速な移動が可能となる。

ドロイディカはコーラIVの血に飢えた残忍な昆虫型種族コリコイドが、自分たちの恐ろしい姿を基にして設計したドロイドである。彼らは他の惑星からの訪問者を捕らえて食糧にしてしまうことが多く、共和国から快く思われていなかった。しかし、技術者として有能な種族としても知られており、バクトイド・コンバット・オートマタ社によるシンプルなバトル・ドロイドの設計上の制約に対する回答としてドロイディカを作り上げたのである。結果的に極めて強力な殺人ドロイドが完成したが、同時にとても高価なドロイドでもあった。しかし、資金力の豊富な通商連合は、飢えきったコリコイドたちにエキゾチックな食肉を満載した50隻の貨物船を提供することによって、数師団のドロイディカを発注することができたのだ。

コリコイドたちはデストロイヤー・ドロイドに自律機能を搭載することを望んだが、臆病でけちなニモイディアンはこれらのドロイドも思考機能のない普通のバトル・ドロイドと同様に、中央制御コンピュータに接続していた。通商連合は主に宇宙船内の警備や地上での戦闘にドロイディカを使用している。

PKドロイド PK droid

機種:
PKドロイド
製造元:
サイボット・ギャラクティカ社
用途:
一般労働
大きさ:
不明
価格:
不明

PK droid

PKドロイドは単純で簡単な作業を行うようにプログラムされた一般作業用ドロイドの1機種である。このクローム塗装されたドロイドは背が低くコンパクトにできており、よろよろと歩く姿はヒューマノイドの子供を思わせる。また、PKの頭部は伸縮可能に作られており、原始的なセンサーも内蔵されている。通商連合は大量のPKドロイドを宇宙船内に搭載していた。

ドロイド製造業界の大手であるサイボット・ギャラクティカは何世紀にもわたってPKユニットの製造を続けており、これらは既に銀河系で最も一般的なドロイドとなっている。PKドロイドは1体当たり1,000クレジット以下で手に入り、効率の良い内蔵バッテリーによって長時間の連続稼動も可能である。また、放射線や極端な温度環境への耐性も持ち合わせている。

ドワーフ・スパイダー・ドロイド dwarf spider droid

機種:
ドワーフ・スパイダー・ドロイド
製造元:
コマース・ギルド、独立星系連合
用途:
戦闘
大きさ:
1.98メートル
価格:
不明

dwarf spider droid

共和国におけるこの数十年の間、ジェダイ・オーダーは共和国を保護する統一された軍隊の必要性に取って代わっていた。その代わりとして、私的な大企業は自分たちの領域において独自の軍隊を組織し、各種商業機関も最も強力かつ効果的な軍隊を提供していたのである。

あらゆる私有軍の力を抑制する法が制定されたにも関わらず、巨大企業は大規模なドロイド軍を構築することが可能だった。共和国に脅威を及ぼすドロイド軍は存在しなかったかもしれないが、分離主義運動はこれらの資源を恐るべき軍事力へと融合させたのである。

コマース・ギルドは彼らのもつドワーフ・スパイダー・ドロイドを分離主義勢力に供与した。このドーム型をした4本脚の機械式クモ型ドロイドは強力で、中央にはレーザー・キャノンが搭載されている。

標準的なバトル・ドロイドよりは小さいが、ドワーフ・スパイダー・ドロイドはさらに無骨なデザインをしており、強力な火力を誇っている。コマース・ギルドは支払いに対して緩慢な組合員が所有する鉱山に、よくこのドロイドを派遣した。採掘ドロイドとも呼ばれるこの小型ドロイドは、隠れ家として利用されることが多い鉱山に侵入し、逃走する作業員たちを追跡することができるのだ。また、巨大な赤外線感知器によって支払いの遅れている逃亡者を大量に感知することも可能である。

ホーミング・スパイダー・ドロイド homing spider droid

機種:
ホーミング・スパイダー・ドロイド
製造元:
バクトイド・アーマー・ワークショップ社
用途:
戦闘
大きさ:
7.32メートル
価格:
不明

homing spider droid

旧共和国がジオノーシスの戦いに向けて十分な備えをしていたことは事実だが、その一方で歴史学者たちは独立星系連合も同様の軍隊を保有していたという事実を見逃しやすい。コマース・ギルド、インターギャラクティック銀行グループ、テクノ・ユニオン、通商連合、企業同盟らによる連合軍は、ドゥークー伯爵によって組織された新たなる軍隊に、バトル・ドロイドやドロイド制御の艦艇を含む様々な武器を提供していたのだ。

スパイダー・タンク、より正確に言えばホーミング・スパイダー・ドロイドは、ナブーの戦いの直後に解体されたバクトイド・アーマー・ワークショップ社が、それ以前から製造していたドロイドである。同社は解体前の最後の数日間に在庫品の一掃処分を敢行したが、このホーミング・ドロイドを含む数種類のドロイドをコマース・ギルドに売却することができたのだった。コマース・ギルドには多くの大企業が参加しており、銀河系全域で非精錬金属の加工および精錬を行っている。したがって、ギルドは何千もの鉱山を絶えず監督していなければならず、同時にギルドへの加盟と方針の遵守を強要し、その利益を保護する必要があったのだ。そのため、シュ・マーイ会頭はホーミング・スパイダー・ドロイドの使用を認可したのである。

共和国の自走式重砲塔ユニット(SPHA)と同様に、ホーミング・スパイダー・ドロイドは巨大破壊兵器を戦場全域へと運搬するために開発されたドロイドである。このドロイドの核となる部品は、球形の本体の下部に搭載されたレーザー砲床であり、この円盤はドロイドの内部パワー供給が枯渇するまで正確な誘導レーザーを発射し続けることができる。この持久性のある火力によって、ホーミング・ドロイドは敵のシールドを弱体化させ、装甲車両に穴をあけ、敵兵をなぎ倒すべく敵の隊列を一掃することができるのだ。また、このドロイドは接近戦になると対歩兵用キャノンを起動し、一方で宇宙船や他の強力な車両を殲滅する際には伸縮式のイオン・キャノンを展開させている。

スパイダー・タンクの搭載兵器は、4本の長い全地形型油圧式脚によって戦場へと運ばれるが、これらは本来、起伏が激しく道路もない鉱山惑星での移動用に作られたものである。また、この駆動ユニットは全高がとても高く、油圧式によって柔軟に高さを変えることができるため、誘導式レーザーの照準を標的の上方に定めたり、航空機に対して砲撃するべくより高い位置にまで移動させることも可能である。一方で、この脚にはダメージを受けやすいという重大な欠点もある。事実、たった1箇所の油圧装置が破損しただけで、このドロイドは激しく地面に崩れ落ちてしまうのだ。

ホーミング・スパイダー・ドロイドはただ単にナンバーのみで管理されており、個性や長期型メモリ装置は備わっていない。これらは内部論理プロセッサと長期任務用プロトコルを搭載しているが、中央制御コンピュータからの司令を直接受信できるように構成されていることも多い。

数多くの大規模な戦闘を通じて、ホーミング・スパイダー・ドロイドは、これよりもずっと小さなコマース・ギルドの採掘用スパイダー・ドロイドと共に運用されている。小型スパイダー・ドロイドは装甲型兵士として振る舞い、強力なブラスター・キャノンを使いながら戦場を探索する。これらは赤外線受像装置と高解像度スキャナによって地形を走査し、収集した照準データをホーミング・ドロイドへと中継するのだ。採掘用スパイダーは第一の標的を識別すると、追跡メッセージをホーミング・ドロイドに送信し、それを受信したホーミング・ドロイドは死の一撃を与えるべく、シグナルへ向かってゆっくりと歩き出すことになる。

ヘイルファイヤー・ドロイド hailfire droid

機種:
ヘイルファイヤー・ドロイド
製造元:
インターギャラクティック銀行グループ、独立星系連合
用途:
戦闘
大きさ:
8.5メートル
価格:
不明

hailfire droid

多くの点において、インターギャラクティック銀行グループはハットの犯罪シンジケートとよく似ている。両組織とも、喜んで顧客にクレジットを貸し付けるが、その代わりに莫大な利息を要求してくるからだ。そして、その返済を履行できないと、両者とも暴力によって失った損益を取り戻そうとしてくる。こうした債権の回収の際に、ハットは賞金稼ぎを使うことが多いが、その一方でインターギャラクティック銀行グループは、重装備のドロイド車両を差し向けることになるのだ。事実、銀行グループには遠まわしに「集金屋」や「保安部門」と呼ばれる、何千ものヘイルファイヤー・ドロイド部隊が存在しているのである。

ヘイルファイヤー級ドロイド・タンクは、インターギャラクティック銀行グループが独占的に使用する人工知能を搭載した可動式ミサイル発射プラットフォームであり、同グループの保有する武装反応ユニットの中でも最も強力な兵器である。名目上、このタンクは無法な惑星で同グループの資産を守るために作られたものだが、実際には土地の差し押さえや、ライバル金融業者の抗争の際に大いに役立っている。

ヘイルファイヤーは、技術的には2つの車輪型ホイールと、腕木によって支えられた車軸アームの中央に位置する本体から成る大型戦車である。このホイールには牽引力を強めるための溝がいくつも彫られており、舗装された道路上で最大の性能を発揮する。だが、この戦車はとても軽量で機動力もあるため、岩の多いジオノーシスを含めた他のいくつかの環境でも使用することが可能である。また、各ホイールの下部に位置する磁気パルス駆動装置は、事前にプログラムされた一連のルートを通って、事前に決定された座標へこのドロイドを推進させている。このとき、駆動装置の内部にあるスキャナによって道路上の障害物の捜索も行われる。一方で、戦闘になると駆動装置は急停止させられ、しばしば周辺の再調査を行うまで立ち止まったままとなる。その後、ドライブ・モーターが再起動すると、このタンクは数秒以内に最高速度にまで加速することができるのだ。このシステムはヘイルファイヤーを気まぐれな兵器に仕立て上げているが、このドロイドは常に最終目的地を熟知しているのである。

ヘイルファイヤーのセンサーの大部分は、装甲に覆われた本体内部にある単一の光受像装置に集約されており、この光受像装置には赤外線映像化装置、距離測定器、照準システムなどが内蔵されている。通常、ヘイルファイヤーには標的が事前にプログラムされているため、高度な論理回路は不要である。このドロイドは戦闘に突入し、敵機として認識したものを砲撃するだけなのだ。そのため、ヘイルファイヤーは標的の優先付けは苦手だが、ドロイド制御者が随時プログラムの書き換えを行うことで、その欠点を補っている。

ヘイルファイヤーの武器システムは、迅速な攻撃を考慮して作られている。例えば、中央ユニットには2つのミサイル・ラックが搭載されており、最大の破壊力を有するヘイルファイヤー・ミサイルを合計で30発まで装填することができる。ヘイルファイヤー・ミサイルは短距離誘導型弾頭であり、敵に命中することで激しい2次的ダメージを与えることが可能である。また、ガンシップのような機動力のある標的に対しては、通常、3発または4発のミサイルを一まとめで発射し、命中率を高めている。そして、30発のミサイルすべてを使い切ると、ヘイルファイヤー・タンクは基地に戻り、再びミサイルを装填しなければならない。

また、ヘイルファイヤーには1基の伸縮式対歩兵用ブラスターも装備されているが、通常、このドロイドは攻撃中の防御を地上の兵士たちに頼っている。このような場合、1台のヘイルファイヤーにつき、スーパー・バトル・ドロイドの1分隊、または3台の企業同盟タンク・ドロイドが割り当てられる。ヘイルファイヤーは再充填のために撤退するときが最大の弱点なのである。

SRTドロイド SRT droid

機種:
SRT自律短距離輸送機
製造元:
バクトイド・コンバット・オートマタ社
用途:
貨物輸送
大きさ:
2.75メートル
価格:
不明

SRT droid

SRTドロイドは過酷な労働に耐えうるよう設計された重工業用ドロイドである。このドロイドは工場内で終日稼動し、最初から使用されている部品の大半を1標準年以内にオーバーヒートさせてしまう。

SRTは「短距離輸送」の略称であり、正確に言うと、このドロイドは非精錬素材、道具、完成品などをハブ工場から別の工場へと運ぶためのドロイドである。しかし、ジオノーシスのドロイド工場のような巨大鋳造施設内では、SRTは事実上すべての稼動状況を見極める監視者として働くことになる。SRTは多重階層のハイブ内をリパルサーリフトで移動し、コンベアの故障がないことや、すべての燃料タンクおよびパーツ容器が満たされていることを確認するのだ。

ジオノーシスのような場所で行われている事業では、莫大な量の資源が消費され、無数の兵士たちが輩出されていく。SRTドロイドには生産過程をスムーズに運ばせるため、物資の出入りの両方を管理する責任がある。SRTは工場の中心に位置するパワー・スポークを通じて充電を行うことができるが、その間の休止状態もわずか数分程度でしかない。

ジオノーシスのSRTはバクトイド・コンバット・オートマタ社の製品であり、それらが最初に製造された同社の工場内で働かされている。各ドロイドには巨大な楕円形の頭部が付けられており、そこには耐熱シールド光受像器、レーダー・マッピング・センサー・ノードを備えている。また、SRTは2本の多関節式アームで貨物を持ち上げることができ、その先端には工場の制御を行うのに適した細い2本の指が取り付けられている。

SRTは前面に付けられた厚いパレットに貨物を乗せて運び、商業用リパルサーリフト・エンジンによって自重の10倍の荷重にまで耐えることができる。バクトイド社製SRTは特に知性が高いわけではなく、目先の仕事に集中するようになっている。また、SRTはドロイド言語のみを用いた会話しかできないが、彼らは定期的に工場の中央コンピュータと接触しており、あらゆるリモート端末で指示入力を受信している。

銀河系ではSRTの細身のバリエーションが広く普及しており、競合する何十ものドロイド会社によって販売されている。パブリックテクニック社のモデルには平らなパレットの代わりに4面体の容器が採用されていた機種もあり、同社はこのSRTを主に建設会社に対して販売している。ゴーコープ社や、その子会社であるユーティリテック社などの他のグループでは、貨物エリアがボックスカーのように完全に隠蔽されたSRTを販売している。これらは地方政府に廃品収集装置として販売され、大きな成功を収めたのだった。

非常に多くの建設プロジェクトが行われている惑星では、道具や瓦礫の山を積んで縦横無尽に空を横切るSRTをよく見かけることができる。そのため、これを知る無法者たちは、ときおりSRTを使って奴隷、スパイス、クリスタライン・ヴァーテックスなどの禁制品を運び、当局の目を欺いている。同様に、バイブロスの戦い前には、共和国のARCトルーパーがSRTドロイドの一隊をハイジャックし、分離主義勢力の戦線に忍び込んだこともあった。

バズ=ドロイド buzz-droid

機種:
妨害ドロイド
製造元:
独立星系連合
用途:
戦闘機の妨害
大きさ:
0.25メートル(直径)
価格:
不明

buzz-droid

クローン大戦の終盤に独立星系連合によって投入された邪悪な兵器、バズ=ドロイドは、専用ミサイルによって敵の宇宙戦闘機へ発射される、粘り強い破壊者である。そのミサイルは標的に最接近した際に破裂し、標的の航行経路にメロン大の金属球の群れを解き放つ。これらの金属球は敵の船体に取り付くと、弾けるように展開し、その中からはカッターなどの破壊用ツールを装備した昆虫型ドロイドが姿を現すのだ。

バズ=ドロイドの目的は敵の宇宙船を無力化することであり、破壊することではない。彼らはすばやく行動し、敵の船体を引き裂き、重要な制御装置を切断していく。彼らの装備するツール類は効果的だが、その反面、バズ=ドロイドは比較的弱く、ダメージにもろい。特に中央の目への一撃は、このドロイドを完全に打ち倒す威力を持っている。

ヒレの付いた廃棄ミサイルによって搬送されるバズ=ドロイドは、球形モードのときでも4基のシンプルな推進ジェットによって方向を変えることができる。衝撃吸収素材で作られた球体の外部シェルは熱を消散させ、シールドを通過することも可能である。細長い脚の1つには先端にマグナ・ポッドが付いており、敵の船体に執拗にしがみついてくる。また、外部には役割に応じて様々なツール類が搭載されているが、標準的な装備は、てこ式フック、円形ノコギリ、プラズマ切断トーチ、侵略作戦を実行するためのコンピュータ・プローブを収容したドリル・ヘッド、ピケット、ペンチ・アームなどである。3つのセンサー・アイは、多重レンズ、フィルター、X線センサーを通じて得た画像から周囲の様子の解析を行っている。

マグナガード MagnaGuard

機種:
ボディガード/バトル・ドロイド
製造元:
ホロワン・メカニカルズ社
用途:
戦闘
大きさ:
1.95メートル
価格:
不明

MagnaGuard

分離主義勢力のドロイド軍最高司令官、グリーヴァス将軍は、ボディガード・ドロイドとして知られる寡黙な用心棒を従えていた。この素早い戦士たちは非貫通型のエレクトロスタッフを装備しており、その両端で光を放って流れるエネルギーは、ライトセイバーによる攻撃さえも受け止めることが可能である。これらのほとんど知性を持たない人間型ドロイドは、将軍を守るために正確無比な攻撃を繰り出し、自分の受けたダメージを気にすることなく、不屈の闘志で敵と戦い続けた。事実、ボディガード・ドロイドは頭部を失っても、決して戦うことをやめないのだ。

グリーヴァス将軍は、無数の兵士や、彼個人を守るボディガードを用意するために、バトル・ドロイドのプログラムおよびテクノロジーを極限状態にすることで対処していたが、実際の要求はさらに厳しいものだった。そこで、ドゥークー伯爵は将軍の望む通りの最先端ドロイド戦士を開発するべく、インターギャラクティック銀行グループの出資会社、ホロワン・メカニカルズ社を設立したのである。

その最終結果が、自己起動式自発的プログラム型戦闘ドロイドのプロトタイプとなるIGシリーズ・100マグナガードだった。このドロイドが完成したとき、ホロワン社はこれらにありとあらゆる戦闘フォームをプログラムしたが、引渡しの直前になって、グリーヴァスからすべての記憶と戦闘ライブラリを消去するようにという要求がなされていた。グリーヴァスはこのボディガードたちをプログラムするのではなく、訓練することを希望していたのだ。彼はドロイドたちに戦闘テクニックを学ばせ、失敗を通じて技術を向上させることを望んでいたのである。

ホロワン・メカニカルズ社は、外装の色で識別できるようにした数体のマグナガードを引き渡した。だが、すべてが同じ戦闘フォームを習得していたわけではない。なかには完全なまでに接近戦に特化したドロイドもあり、一方で他のドロイドは爆弾や長距離用武器の扱いに長けていた。いくつかの機種は、背部プレートに仕込まれた内蔵型マガジンから2装式ミサイルを発射できたほどである。グリーヴァスはカリーシュの戦士として過ごしてきた日々の伝統を守り続けており、ドロイドたちにカリーのムムーをあしらったヘッドラップとケープを与えたのだった。

クローン大戦の終盤に行われたパルパティーン議長誘拐作戦の最中、グリーヴァスは数十体のIGシリーズ・マグナガードを従え、議長を守るジェダイたちに対抗した。また、ジェダイ・ナイト、アナキン・スカイウォーカーとジェダイ・マスター、オビ=ワン・ケノービが議長を救出する任務を指揮していたとき、彼らはコルサントからの逃走を試みていた通商連合クルーザーで、将軍のボディガードと遭遇している。

オクタプタラ・ドロイド octuptarra droid

機種:
バトル・ドロイド
製造元:
独立星系連合/テクノ・ユニオン
用途:
戦闘
大きさ:
3.6メートル
価格:
不明

octuptarra droid

オクタプタラ・ドロイドは、ウータパウの秘密司令本部でグリーヴァス将軍を守っていた最新鋭戦闘ドロイドの一種である。この脚長のクモのようなオートマトンは、細長い胴体の先端に気球のような頭部が付いており、レーザー・タレットで武装されている。また、このドロイドは関節部が多く、各部が自由自在に回転するため、瞬時に向きを変えることが可能である。すなわち、オクタプタラ・ドロイドにとっては全方向が正面にあたるため、不意を突くことがほとんど不可能なのだ。マイギートーの戦いでは、オクタプタラ・ドロイドの姉妹機種に相当するより大型のトライ=ドロイドが使用されていた。

この3本脚のオートマトンは、スカコで見られる8個の目が付いたガス袋状の頭部を持つヴァイン・ウォーカーにちなんで名づけられたものであり、一般的にはトライ=ドロイドと呼ばれている。回転式タレットは長距離からの砲撃が可能だが、逆に狭い室内ではそれほど効果的ではない。球形の識別装置も極めて大きく、敵にとって格好の攻撃の的となってしまうため、オクタプタラは遠距離からの攻撃に使用するのが最善策とされている。

クローン大戦の初期、オクタプタラ・ドロイドは敵対するクローン兵への自爆攻撃の際に、この特徴を有効活用していた。分離主義勢力は、共和国のすべてのクローンが共有する特定の遺伝子のみを標的とした、生物兵器を開発しており、オクタプタラ・ドロイドの球形の頭脳部分の中央に液状のウイルスが封入されていたのだ。そのため、これらのドロイドはウイルス・ドロイドの別名でも知られていたのである。

テクノ・ユニオンによるモジュール化された柔軟な生産技術によって、多くのバージョンのオクタプタラ・ドロイドが戦術砲塔として戦場に投入された。だが、やがてはこうした恐るべき大きさの機種も、機敏なバトル・ドロイド・サイズの対歩兵用モデルへと切り替えられていくことになる。

クラブ・ドロイド crab droid

機種:
バトル・ドロイド
製造元:
独立星系連合/テクノ・ユニオン
用途:
戦闘
大きさ:
1.49メートル
価格:
不明

crab droid

クローン大戦の継続的な拡大は、様々な地形や気候を持つ新たなる惑星に戦いをもたらした。そのため独立星系連合は、共和国軍のクローン兵のみでなく、環境との戦いにも対応できる、より多目的性の高い新型ドロイドを開発していった。

クラブ・ドロイドは可動性の高い脚によってスピードと機動性を得ており、さらには起伏の激しい地形や岩場さえも登っていく能力を備えている。これらの脚は強力なサーボモーターによって動かされ、重い装甲プレートさえものともしないのだ。ウータパウを襲撃したオビ=ワン・ケノービ将軍率いるクローンの突撃大隊にとって、クラブ・ドロイドは大きな脅威となった。だが、ドロイドの捕捉センサーを出し抜いた勇敢な兵士たちは、前部装甲の裏に弱点を発見し、そこを攻撃することができたのだった。

独立星系連合で使用されている他の多くの戦闘用ドロイドとは異なり、LM-432クラブ・ドロイドはクローン大戦の勃発後に開発された機種である。これらはすべて、連合軍の全メンバーが資源を出し合い、銀河大戦の最中に開発したものなのだ。したがって、このドロイドのデザインは調印に参加したどのメンバーにも起源を有していないが、テクノ・ユニオンの鋳造工場で莫大なユニット数が製造されたことは特筆に価する。

テクノ・ユニオンの柔軟な生産技術によって、LM-432は様々なサイズの個体が製造されている。小型モデルはスパイとして使用され、一方で超大型モデルは機動装甲服として使用される。そして、戦争中に最もよく目にする中型サイズは、重歩兵ユニットとして使われている。

マックラッカー・ドロイドとしても知られるLM-432ユニットが、初めて実戦投入されたのは、沼地の多い戦場だった。これらは前部のハサミ部分に真空ポンプ・システムが組み込まれており、湖畔の泥を吸い込んだ後、それを吐き出すことによって、地面をならし、敵の視覚センサーを妨害させることができるのだ。

マックラッカーはすべてのユニットがアーマープラスト・シールドを装備しており、ブラスターによる攻撃を偏向させることが可能である。最も大きな脚の先端には、重いデュラニウム製の安定装置が付いており、安定した歩行を保つために岩盤に食い込ませることができる。また、グンガンのバブル・ワート・プロジェクターを搭載した稀少モデルも存在し、敵を一時的にフォース・シールドの中に閉じ込めることもできるのだ。

トライ=ドロイド tri-droid

機種:
砲塔型コンバット・ドロイド
製造元:
独立星系連合/テクノ・ユニオン
用途:
戦闘
大きさ:
3.7メートル
価格:
不明

tri-droid

この巨大な球根状の頭部を持つ戦闘用機械兵器は、共和国の武装歩行兵器を破壊する威力を持つチェーン=フィード型重砲発射装置を装備した、可動式トライポッドである。トライ=ドロイドは、より小型のオクタプタラ・ドロイドの大型バージョンだった。

テクノ・ユニオンは当初、3脚式アサルト・ドロイドとしてオクタプタラ・モデルを開発し、比較的安価な開発形式で精密に設計された移動装置と兵装システムの試験および洗練化を行っていた。そして、オクタプタラ・ドロイドによる初期の成功後、クローン大戦の長期化によってコストの削減が要求されるようになると、トライ=ドロイドとしてデザインの再利用が図られたのだった。シミュレーションによって設計がうまく流用できることが判明したため、テクノ・ユニオンは新しい仕様にあわせて製造工程を数学的に変換するだけで済んだのである。小型モデルにあったレーザー・タレットは大型ミサイル発射装置に置き換えられ、オクタプタラ・ドロイドの球根状の頭部も、空洞状態からチェーン=フィード・キャノン用の火薬庫へと改良されている。

クローン大戦末期、そびえ立つ3本足のトライ=ドロイドが、マイギートーで包囲された銀行グループの要塞都市を防衛していた。ジェダイの将軍キ=アディ=ムンディは、この戦争における最後の戦いでギャラクティック・マリーンのクローン兵を指揮し、敵軍のトライ=ドロイドと戦うことになる。

プローラー1000 Prowler 1000

機種:
プローラー1000探査ドロイド
製造元:
アラキッド工業社
用途:
探査、監視
大きさ:
0.5メートル
価格:
不明

Prowler 1000

アラキッド・プローラーを見ていると、このような小さなドロイドから恐ろしい後継機種が次々と現れたことは想像に難い。プローラーのはるか後の後継機種であるアラキッドHKは、宇宙船をも飲み込む能力を有している。

アラキッド工業社はクローン大戦の数十年前にテクノ・ユニオンのメンバーに加わった。探査および保安ドロイドの製造元であるアラキッド社は、漠然とした恐ろしい設計哲学を通じて表現された、冷酷非情な企業という評判を得ていた。プローラー1000はこのルールから外れた数少ない例外の1つであり、ボナダンに生息するトータポに似たシェル・シャーシと、リパルサーリフト上で上下に神経質に揺れる癖から、いくらか可愛らしい印象を与えている。

ナブーの戦いの数年後に登場したプローラーは、当初、未知の地形を偵察する探査ドロイドとして使用されていた。第2の機能は、保安部門が行う監視や法務作業の支援である。このドロイドの魚眼光受像器は、多重拡大とスペクトル・フィルターを通じて周辺の環境を記録することができる。また、他のセンサーやスポットライトによって、プローラーは暗闇の中でも機能することが可能である。

垂れ下がった繊細な操作アームの先端にはセンサーが取り付けられており、あらゆる物質の化学構成を分析することができる。また、これらの操作アームは標本を持ち上げ、採集するためのより強靭なものと交換することも可能である。このドロイドは、地表と軌道との間をカバーできるアンテナによって、待機中の司令船からのシグナルを受信できる。プローラーは武器を装備していないが、技術者は最低限の再配線処理で軽量型ブラスターを装備させることも可能である。

アラキッド社はプローラーを含む多数の探査ユニットをパルパティーン議長と共和国に売却した。しかし、ドゥークー伯爵が出現し、独立星系連合を創設すると、テクノ・ユニオンも分離主義勢力に加わったのだった。テクノ・ユニオンのメンバーだったアラキッド社もこの動きに同調し、共和国との契約も破棄されたのである。

しかし、アラキッド社の最高経営責任者、ホーディス・ボイルは、パルパティーンの側近の中にいた工作員からテクノ・ユニオンのワット・タンバー代表へのスパイ活動を依頼されたとき、活気を取り戻した。ボイルからの情報に対する見返りとして、パルパティーンはカミーノアンに、ダミー会社を通じて購入したアラキッド社製品でクローン軍を装備させるよう依頼したのだった。

アラキッド・プローラーは、敵兵の動きを追跡し続ける際に使用される、クローン・トルーパーの標準ツールとなった。ウータパウでオーダー66を受信したクローン・コマンダー・コーディは、暗殺を逃れたオビ=ワン・ケノービを地下洞窟で捜索する際に数機のプローラーを使用している。だが、このドロイドたちによる捜索は、ノス・モンスターの母親によって妨害された。彼女はドロイドが子供たちに近づきすぎたことを警戒し、それらをすべて飲み込んでしまったのである。

クローン大戦後、パルパティーンはテクノ・ユニオンを国有化した。しかし、アラキッド社はそのままの状態で残ることを許され、事実、同社は多くの解体されたテクノ・ユニオン企業の資産を相続したのである。この復活劇は、アラキッド社と帝国との密接な関係の始まりとなるのだった。

ムスタファー・パンニング・ドロイド Mustafar panning droid

機種:
改良型情報分類ドロイド
製造元:
カリバック工業社
用途:
鉱物採集
大きさ:
1.5メートル
価格:
不明

Mustafar panning droid

大抵のドロイドは決して容易な生涯を送ることはないが、最下級の下水清掃ドロイドでさえ、哀れなムスタファー・パンニング・ドロイドよりはましな扱いを受けている。このドロイドは本来、このような厳しい条件下での労働を想定した設計をされていないため、工業的にも生涯予想稼動時間が最も短い機種の1つとなっている。

ムスタファーは2つのガス状巨星ジェストファッドとレフラーニの間に浮かぶ溶岩惑星である。これらからの競合する引力によって、ムスタファーの溶解したコアは激しく揺り動かされ、宇宙に火山爆発によるオレンジ色の光を放つ球体を形成している。クローン大戦勃発のおよそ3世紀前、テクノ・ユニオンがこの溶岩惑星を購入したのは、溶岩流の中に貴金属や天然資源が豊富に含まれていることを発見したためだった。その数年後には、ムスタファーの断崖の頂に巨大な採鉱工場が完成している。当初、テクノ・ユニオンは溶岩から資源を直接採集するために原住民のムスタファーリアンを雇っていたが、その後すぐに、追加して大量のドロイドを使用すれば、収穫量が3倍になるという計算がなされたのだった。

パンニング・ドロイドは即席で造られたドロイドである。テクノ・ユニオンに所属する小企業、カリバック工業社はミッド・リム・レンディング・ネットワークのために司書ドロイドを製造する契約を請け負っていた。カリバック社の司書ドロイドはリパルサーリフト・エンジンで山積みとなったデータ・ライブラリの最後部にまで達することができ、垂れ下がった操作アームで情報シリンダを回収することが可能である。これを安上がりな近道だと感じたテクノ・ユニオンは、耐熱カーボナイトの外側に模造品のボディ・シェルを作り、それらを出荷直後の司書ドロイドから取り外した思考マトリックスで満たしたのだった。こうして造られた新しい労働者たちは、次の貨物船でムスタファーへと運ばれていくことになる。

パンニング・ドロイドとして働くことになった元司書ドロイドたちは、溶岩の川の上空を飛行し、トラクター・ビームによって表面付近まで引き寄せられた鉱物を探すためにスキャナを使用しなければならないことに気づかされた。目当てのものを発見した場合、パンニング・ドロイドはそれをバスケットに掬い取り、シールドで守られた収穫センターへと持ち帰る。そして、ドロイドたちは一時も休まずに新しいバスケットを掴み、永遠に続く試練へと戻っていくのだ。

パンニング・ドロイドは熱からの部分的な保護のため、低出力シールド発生装置を搭載している。それでも、定期的に炎の中に失われてしまうドロイドが存在し、テクノ・ユニオンはその度に倉庫に保管してある新しいドロイドを補充しなければならない。一方で、パンニング・ドロイドは適度な賢さを有しており、テクノ・ユニオンが自分たちをムスタファーで使うことに悪意を感じている。

クローン大戦の終わりに、アナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービがこの溶岩惑星で最後の戦いを繰り広げた。2人の無謀な戦いによって、中央収穫センターのシールドが遮断され、凄まじい高温の流入を招くことになる。半分溶けた収集アームが溶岩滝の端へと倒壊すると、アナキンは安全な場所を求めてパンニング・ドロイドの頭部へと飛び乗った。フォースを使ってドロイドの移動制御を奪ったアナキンは、この小型ドロイドの嘆きをよそに、上流へと渡ったのである。

GH-7医療ドロイド GH-7 medical droid

機種:
医療ドロイド
製造元:
ポリス・マサ
用途:
医療
大きさ:
0.7メートル
価格:
不明

GH-7 medical droid

アウター・リムには様々なエイリアン文化が入り乱れており、このような多様性から、医療も極めて挑戦的な学問となっている。GH-7医療ドロイドは、辺境の多くの介護施設で見られる一般的な解決策の一つだった。このドロイドの物理的な形状と外観は、あらゆる既知の種族と異なっているが、その代わりに、能力と効率が最適化された状態で設計されており、物を掴める複数の腕と、エイリアンの患者を診る際に一刻を争う緊急カスタマイズを可能とする拡張ポートを備えている。

ポリス・マサンたちが使用している構成は、1対のメイン・マニピュレーター・アームと分離式の関節型標本採集装置、そして、ドロイドの頭部から伸びる、観測装置が取り付けられた第4の小型アームである。また、本体胸部には分析装置とホログラム投影機が内蔵されており、頭頂部には診断用ディスプレイ・スクリーンと装備品トレイが取り付けられている。

より優れた可動性と適応性を得るため、そして汚染されている可能性のある地面との接触を避けるために、GH-7は静寂性に優れた1基のリパルサーリフト装置で浮遊状態を維持している。このリパルサー・フィールドは、ドロイドの胸部に取り付けられた標本用トレイの周辺にまで広がっており、突然の動きから重要な液体の安定性を保護することができるようになっている。

助産ドロイド midwife droid

機種:
医療ドロイド
製造元:
ポリス・マサ
用途:
医療
大きさ:
1.16メートル
価格:
不明

midwife droid

ローカル・ディグと呼ばれるポリス・マサンの入植地では、人間との接触が極めて限定されている。彼らは人間の生理学に関する詳細な宇宙生物学アーカイブにアクセスすることができたが、この施設の医師たちには傷ついた人間に対する実践的な治療経験がまったくなかったのだ。特に人間の出産は、彼らにとってさらに性質を異にするものだったのである。

パドメ・アミダラが双子を妊娠していたとき、ローカル・ディグの主任医師セリフ・ザムは、データバンクから推奨される処置の検索を行った。そして、ポリス・マサンはステーションの在庫一覧から箱詰めされた助産ドロイドを発見し、これをオンライン状態にすると、さっそく使用を開始したのである。

このドロイドには箱から取り出してすぐに使えるプログラムが与えられているが、このときは工場でポリス・マサンの振る舞いをプログラムされたままの状態だった。顔のモジュールは赤ん坊が怖がらないように、もともと無表情なポリス・マサンの顔を模倣した、抽象的な表情に整形されている。また、音声合成装置は優しい女性の声を発するが、これは医師が人間の音域に達するよう調整したものである。そして、リパルサーリフトで浮遊する胴体部の外殻は暖かいクッションで包まれており、腕の先端には揺り篭となるパドルが取り付けられている。

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