エピソード I / 見えざる脅威 Episode I: The Phantom Menace

ストーリー Story

遠い昔、遥か彼方の銀河系で・・・

銀河共和国を騒乱が襲った。辺境の星系を結ぶ交易ルートへの課税を巡って論争が勃発したのだ。

貪欲な通商連合は武力での解決を図るべく、大規模な艦隊によって辺境の小惑星ナブーの物流を完全にとめてしまう。

共和国議会がこの非常事態について飽くなき討論を繰り広げている間に、最高議長は論争を調停すべく、平和と正義の守護者であるジェダイ・ナイト2人を密かに派遣したのだった・・・

Radiant VII

ヴァローラム元老院議長の特使、ジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンとその弟子オビ=ワン・ケノービを乗せた共和国艦<ラディアントVII>がナブー星系に到着する。彼らは惑星を封鎖する通商連合の戦艦に連絡を取り、平和的交渉を求めて艦内へと乗り込んでいった。一方、通商連合のヌート・ガンレイ総督はこの訪問に歓迎の意を示すものの、特使がジェダイと知るや一転して恐怖に怯え、この武力行使の後ろ盾となった謎の人物に連絡を取る。黒幕の正体は共和国の転覆を目論むシスの暗黒卿ダース・シディアスだった。利益確保のため元老院に抗議行動を示そうとする通商連合と、この騒動を利用して共和国に混乱を巻き起こし、その空白の間に隠されたより大きな目的を達成しようとするシス卿の思惑が一致したのである。ジェダイの介入に怒りをあらわにしたシディアスは、ガンレイに2人のジェダイを抹殺し、ナブー侵略を開始するよう命じるのだった。

会談の開始を待っていたジェダイたちに突如として毒ガスによる攻撃が行われ、その後も通商連合のバトル・ドロイドが2人に襲い掛かる。連合側の敵意を感じた2人は総督のいる艦橋へと向かうが、ドロイディカに阻まれ、逃走を余儀なくされる。そして、クワイ=ガンとオビ=ワンは連合軍がナブー侵略に向けて無数のドロイドを準備していることを知ると、別々の上陸船に隠れてナブーへと逃れるのだった。

ナブーの若きアミダラ女王は、元老院がこの問題の解決に動き出したことをガンレイ総督に告げ、封鎖の解除を求めていた。だが、もはや後に引けなくなったガンレイは一気に侵略軍の上陸を開始させ、星系内の通信をすべて遮断してしまう。通商連合の大規模なドロイド軍が首都シードへと侵攻し、市内は一瞬にして占領されてしまうのだった。そのころ、地上に降りた2人のジェダイは故郷から追放されたグンガンのジャー・ジャー・ビンクスと出会い、彼に連れられてグンガンの水中都市オート・グンガへと向かっていた。彼らはグンガンの領主であるボス・ナスと対面し、ナブーの危機を訴えるが、人間と反目するグンガンたちは耳を貸そうとしない。ジェダイはひとまず説得を諦め、ジャー・ジャーを引き取ってシードへと向かうのだった。

Sith Master and Apprentice

地上では既に首都周辺がすべて連合軍に制圧されており、アミダラ女王もドロイドたちに捕らえられてしまう。だが、連行される途中、女王らはジェダイによって救出され、元老院議会で危機を訴えるべく、コルサントへの逃亡を試みるのだった。女王の一行を乗せたロイヤル・スターシップがナブーを飛び立ち、連合艦隊の封鎖線へと接近する。船は集中放火を受けシールドを失うが、間一髪のところでこの危機を救ったのはアストロメク・ドロイドのR2-D2だった。彼らは無事に封鎖を突破するが、ハイパードライブが攻撃によって損傷してしまい、パーツ交換をしなければならない状況だった。女王とジェダイたちは仕方なくハットの犯罪王が支配する辺境の無法惑星タトゥイーンへと向かうことになる。一方、ガンレイたちが女王を取り逃がしたことを知ったシディアスは、弟子のダース・モールを放ち、女王の追跡を命じる。次第に状況が手に負えなくなっていくことに、ガンレイたちは不安を隠せなかった。

ロイヤル・スターシップがタトゥイーンの砂漠地帯に着陸し、クワイ=ガン、アミダラの侍女のパドメ、ジャー・ジャー、そしてR2-D2が交換用のハイパードライブを求めて近郊の都市モス・エスパへと向かう。彼らはそこで強欲なトイダリアン、ワトーが経営するジャンク店に入り、目当てのパーツを見つけるが、共和国に属さないタトゥイーンでは共和国クレジットが通用せず、買取は断念せざるを得なかった。一行はやむなく店を出て対策を思案するが、打つ手はない。やがて砂嵐が街を襲い、彼らはワトーの店で働いていた9歳の奴隷少年、アナキン・スカイウォーカーの家に招かれる。アナキンは自力でポッドレーサーやプロトコル・ドロイドのC-3POを組み立ててしまう天才少年だった。そこで彼らはアナキンとその母シミの話を聞き、ワトーが無類のギャンブル狂であることを知ると、後日開催されるポッドレース大会、ブーンタ・イヴ・クラシックを利用してパーツを手に入れることを思いつく。そしてこのとき、クワイ=ガンはアナキンに信じられないほど強大なフォースが宿っていることを見出したのだった。

パドメの反対を無視し、クワイ=ガンはワトーにポッドレース賭博での共闘を申し込む。条件は、アナキンを出場させ、この少年が勝てば賞金の分け前と引き換えにクワイ=ガンがハイパードライブを手にし、負ければワトーにロイヤル・スターシップを提供するというものだった。どちらに転んでも損のないワトーはそれを快諾し、取引は成立する。その夜、アナキンは翌日のレースに備えてレーサーを完成させ、床に付いた。そして、クワイ=ガンはアナキンから採取した血液サンプルをオビ=ワンに送信し、アナキンがマスター・ヨーダをも凌ぐミディ=クロリアン値を持つことを確認する。そのころ、シス卿ダース・モールも女王を追ってタトゥイーンに到着していた。彼はプローブ・ドロイドを街に放ってジェダイと女王の行方の捜索を開始する。

翌朝、ついにブーンタ・イヴ・クラシックが開催され、銀河全域から集まった総勢18名のレーサーたちが、命と名誉を賭けた大勝負に挑むことになる。優勝経験のないアナキンにパドメは不安を隠せずにいたが、クワイ=ガンはこの少年に絶対的な信頼を寄せていた。だが、アナキンの所有者であるワトーは常勝無敗の残忍なレーサー、セブルバに全財産を投入するという。そこでクワイ=ガンはワトーにもう1つの勝負を申し込んだ。彼はアナキンが勝利する方にアナキンが使うレーサーを賭け、ワトーにアナキン自身を要求したのである。

Podrace

主催者ジャバ・ザ・ハットの合図と共に、ついにレースが開始された。アナキンはスタートのエンジン・トラブルで大きく出遅れるが、驚異的な反射神経で次々とライバルを出し抜き、トップとの差を詰めていく。一方、セブルバは卑劣な手段で他のレーサーを妨害し、後続の出場者たちを抹殺していった。最終的に先頭グループはアナキンとセブルバの一騎打ちとなり、そこでもセブルバの卑怯な手口によってアナキンは絶体絶命の危機に立たされる。だが、アナキンにはフォースが付いていた。競技場に戻る直前にセブルバのレーサーはクラッシュし、若干9歳の人間の少年が見事な初優勝を遂げたのである。

ワトーはこのレースですべてを失い、アナキンは奴隷から解放された。クワイ=ガンは彼をコルサントへ連れて行き、ジェダイの訓練をさせると約束するが、その前に母との別れという現実が立ちはだかる。ワトーがシミを手放さなかったのだ。アナキンが母と作りかけのC-3POに別れを告げると、彼女は幼い息子に夢に向かって進めと言い残し、タトゥイーンに留まるのだった。そして、アナキンとパーツを手に入れたクワイ=ガンはこの惑星から離れるため船へと急ぐが、そこにダース・モールが襲い掛かる。だが、老練なジェダイ・マスターは謎の戦士の凄まじい連続攻撃をなんとか回避し、難を逃れたのだった。ロイヤル・スターシップの中でアナキンはオビ=ワンに紹介され、一行はようやくコルサントへと向かうことになる。そのとき、アナキンはパドメに密かな恋心を抱いていた。

そのころナブーではすでに全土が通商連合の支配下に置かれており、市民が苦しめられ、一刻の猶予も辞さない状況だった。一方、コルサントに到着したアミダラはナブー選出のパルパティーン議員と会談し、共和国の腐敗の現状を知らされる。すでに多数の議員が通商連合に買収されており、汚職疑惑で信頼を失ったヴァローラムの体制では、現状を打破するのは難しいというのだ。パルパティーンはアミダラに議長罷免の動議を提出するよう進める。しかし、女王にはそんな回り道をしている時間はなかった。

Jedi Council

一方、コルサントに一際高くそびえるジェダイ聖堂ではジェダイ評議会が招集されており、クワイ=ガンとオビ=ワンがマスターたちを前にシスの復活について報告を行っていた。メイス・ウィンドゥをはじめとする評議会の重鎮たちはその報告に懐疑的だったが、シスの脅威について調査を開始することを決定する。また、クワイ=ガンはタトゥイーンで運命の出会いを果たしたアナキンをジェダイ訓練生としてオーダーに迎え入れたいと申し出た。彼はアナキンこそが予言に示されたフォースに均衡をもたらす「選ばれし者」だと信じていたのだ。評議会はアナキンをテストすると告げるが、他人に共感を持ちやすいクワイ=ガンの性格に彼らが疑いを抱いているのもまた事実だった。

元老院ではナブー問題を扱う臨時議会が召集され、アミダラが来賓として祖国の惨状を訴えていた。しかし、それを虚言だと主張する通商連合の議員団が真っ向から対立し、議会は紛糾する。そこで、マラステアの議員団は調査チームをナブーへ派遣し、事実確認を急ぐようにと進言するのだった。アミダラは国民が苦しんでいるときにそんな猶予はないと主張するが、ヴァローラム議長は既に官僚の言いなりになっており、実権はないに等しかった。女王はついにパルパティーンの提案どおり、議長の解任決議を要求し、満場一致で可決される。うなだれるヴァローラムを尻目に、パルパティーンは密かに微笑んでいた。

Galactic Senate

ジェダイ評議会ではアナキンのテストが行われ、この少年の類まれなる才能が認められていた。しかし、同時にアナキンの心に潜む影、母親と離れ離れになった不安がヨーダやメイスに暗雲を投げかけていたのも事実である。一方、アミダラのもとにはパルパティーンが新議長候補として選出されたという知らせが届いていた。ナブーは今回の事件で同情を集めており、パルパティーンの勝算は高い。だが、共和国衰退の現実を思い知らされたアミダラは、結果を待たずに故郷へ戻る決断をし、帰路を急ぐのだった。また、クワイ=ガンはアナキンの不合格を通告されると、評議会に背いて彼を訓練すると宣言する。だが、評議会はアナキンの処遇については引き続き協議するとし、それよりもナブー事件の真相解明が急務であると告げた。クワイ=ガンとオビ=ワンは再びアミダラの護衛となり、アナキンとジャー・ジャーを連れてナブーへと戻るのだった。

ジェダイと女王がナブーを目指していることを知ったシディアスは、再びモールを派遣し、ジェダイとの戦いを命じる。一方、無謀な行動かと思われたアミダラには秘策があった。彼女はジャー・ジャーの案内でグンガンの避難所へと向かい、ボス・ナスと対面する。そこでパドメが彼らに片膝を付き、ナブー解放への助力を願い出たのである。パドメこそがアミダラ女王本人だったのだ。このときナブーとグンガンとの長年の確執が解消され、両種族は力を合わせて侵略者を撃退することになったのだ。

グンガンの偉大なる部隊が草原でドロイド軍と乱戦を繰り広げる。和解の立役者となったジャー・ジャーは将軍に任命され、時間稼ぎのための陽動作戦を指揮することになった。その間、ナブーの警備隊はジェダイの力を借りてドックを確保し、戦闘機で上空のドロイド司令船を目指していた。司令船を破壊すれば、すべてのドロイドを不能にすることができるのだ。そして、アミダラ率いる少数チームが王宮に侵入し、ガンレイ総督を拘束するのである。だが、その前にダース・モールが立ちはだかった。クワイ=ガンとオビ=ワンはシスと対峙し、その間にアミダラたちが玉座の間へと急ぐ。そのとき、アナキンとR2は隠れて乗っていた戦闘機を起動させてしまい、宇宙での戦いに参加することになってしまう。

Duel of Fate

アミダラは侍女のサーベを囮に使い、あっさりとガンレイ総督の身柄を拘束する。だが、グンガン軍、戦闘機部隊、そしてジェダイの戦いはいずれも劣勢だった。この状況を一気に打破したのはアナキンの活躍である。フォースを味方につけた彼はドロイド司令船のシールドをかいくぐって内部へと侵入し、主反応炉を破壊、船を大破させたのだった。その瞬間にドロイド軍は動作を停止させ、グンガン軍に勝利をもたらした。しかし、シード王宮の奥深くで戦っていた2人のジェダイは苦境に立たされていた。オビ=ワンが戦いから切り離され、その間にモールが圧倒的な力でクワイ=ガンを仕留めたのである。次の瞬間、師を失ったオビ=ワンが怒りに任せてモールに襲い掛かるが、力の差は歴然だった。だが、一瞬の油断が両者の命運を分けた。オビ=ワンの起死回生の一撃が慢心したシス卿の体を引き裂き、ナブーの戦いに終止符を打ったのだ。クワイ=ガンは最期の力を振り絞って弟子にアナキンを託し、この世を去るのだった。

やがて新議長に当選したパルパティーンとジェダイ評議会のメンバーたちがナブーに到着する。ヌート・ガンレイとその副官ルーン・ハーコは共和国当局に引き渡され、司法の手に掛かることになった。パルパティーンはオビ=ワンに礼をいい、アナキンの将来に期待の声をかけると、アミダラと共に祖国と共和国の発展を誓う。また、オビ=ワンはヨーダにクワイ=ガンの遺言を伝え、アナキンを弟子とすることを了承させていた。その夜にはクワイ=ガンの葬儀も執り行われ、ヨーダとメイスは現実となったシスの出現に警戒心と不安を抱く。そして翌日、シードでナブー解放とパルパティーンの議長就任、そしてナブーとグンガンの共存の実現を祝う盛大なパレードが開催された。民衆は平和を誓い、歓喜に溢れたのである。

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